雑音

この間補聴器店へ行った時には私に合う補聴器がなかったが、すぐ取り寄せて電話をくださった。早速、父と補聴器店へ行った。(6/4)
透析を終え夕方5時すぎ行ったのだが、お客さんはいなかった。前回来たときサーという静かな雑音が聞こえていた。

前回のお店で、私は資料請求時に書いた質問(脳出血で認知に関わる聴覚障害であること/高音域が聞こえないが、聞こえるようになる補聴器はあるか)でしか自分の聞こえについて伝えていなかった。今回は、前回の補聴器をつけての感想文を持参した。
店長さんは、その文をすぐ読んでくださり、補聴器は「リハビリとして使ってください。聞こえるようだったら、たくさん使ってみてください」とおっしゃってくれた。

前回のよりパワーがあると店長がおっしゃった補聴器を試したが、ほとんど変化がなかった。前回は補聴器をつけると雑音は大きくなったのに。私は「今日は透析後で感度が悪いかもしれません。」と答え、前回の補聴器をつけると、やはり変化がない。透析の疲労は自分では全く感じていないのに、聞こえには影響するらしい。

1週間~10日間、パワーのある方の補聴器をお借りすることにした。
その補聴器をつけた状態でお店出たところ、「店内と外、随分雑音の差があるな」と思った。お店で補聴器をつけた状態とないときの違いはわからなかったが、 店内と外の違いはわかったようだ。しかし青梅街道が近づくにつれ、雑音は騒音になった。「これはちょっとうるさいな、確かにパワーある補聴器だ」と思ったが、この状態は2度目で脳出血で気がついたときの毎日騒音を聞いていたのに似ていた。
自宅のマンションに着き玄関の自動ドアが閉まると少しほっとした。

翌日、自宅で(補聴器のない状態で)「ザー」という音が聞こえて、聞こえた方を見たらテレビだった。濁流の川の映像だった。そしてテレビから目を離すと「ザー」の音は消えた。再びテレビを見ると、川の映像は終わっていた。雑音の中から、テレビの川の激しい流れの音を聞き分けたのではないかと思った。 補聴器をつけることで、脳が耳から入ってきたものに注意を払い始めるかもしれない。