透析の穿刺、右手の動きの事情

現在、透析は左右の手を交互に穿刺していただいている。

左には表在化(骨の近くにある動脈を針を刺しやすいよう表面に持ち上げる手術)で今まで透析を行っていた。右にはグラフト(人工血管)で作られたシャントがある。
ただ、どちらの腕も穿刺は簡単ではないのである。

左は30年透析で穿刺したこともあり、返血のための血管が非常に少なく、また表在化の血管の脱血がよくないときもある。
右はシャントの血流の勢いがありすきで、グラフトからの浸出液で瘤を形成してしまったらしい。昨年続けて右で透析を行ったところ瘤が大きくなったため、しばらくグラフトは休ませて、瘤の大きさの計測をしていただいた。瘤の大きさは常に一定ではなく、透析でグラフトを使っていなくても瘤は大きくなったり、小さくなるときもあった。グラフトを頻回に使うと瘤は大きくなるのかもしれないと医師の判断で、左右の手を交互に透析で使うことになった。現在、瘤は大きくなっていない。

今日は右手で透析の日。
グラフトでの穿刺は大変である。腕が曲がってしまうので、看護師さんは私の右腕を伸ばし、看護師さんの肘とお腹(?)でこれを固定しながら穿刺するか、もうひとりのスタッフが私の右腕を持って固定させた状態で穿刺する。

もし今、腕を伸ばせたらどんな感じがするのか考えた。緊張していたら腕は伸びない。リラックスできればいいが、これから穿刺というときはどうだろう。ちょっと試してみた。穿刺のとき、右手はマヒで、針のチクッという感覚はないが、いやな感覚はある。痛みはないし、わりとリラックスに近い状態が少しできた、と思えた。

グラフト埋め込んだ当初、穿刺しやすいよう腕を伸ばすようにしてください、と手術してくれた先生からお話があった。腕を伸ばす方法はリハビリである。グラフト手術から3年も経っている。全く動きのなかった右手が、2度目の脳出血でのリハビリによって少し動いている。脳出血を発症して13年経つため、身体の大きな変化をだすことは難しいと思われる。 少しずつでも右手は穿刺しやすいよう腕を伸ばそうとしている。でもできれば現状の穿刺、もっと楽なものにしたい。。。

今の右手の動き。曲がった肘は開き始め、90度程度で止まる。
この動きは寝た状態で起こり、力も弱く、布団をかけていると動かない。