唇らしき感覚

昨日、夫は泊まりでお仕事だったため父がうちに泊まってくれた。今朝はお腹が空かず父にインスタントアイスコーヒーを父に入れてもらった。今日は夫の弟さんのお嫁さんから頂いた和風のマグカップに入れてもらった。見目は涼しげなアイスコーヒーであった。
最初はいつものようにストローで飲もうとしたが飲めなかった。最近吸い込む力が弱いためか、ストローを使うのをあきらめて、吸い飲みに移し替えて飲むことがしばしばであった。

でも今日の場合はおいしいそうなアイスコーヒー。たとえインスタントであっても・・・
コップに口をつけて、口からじかにちょっと飲んでみた。
一口ゴックンと飲むと、「いつもよりおいしい?」と感じた。そんなはずはないと何度も一口ずつ飲んだが、やっぱりおいしいと感じる。でも私がこぼしながら飲んでいるのをみて父は渋い顔だった。こぼれる場所にしみになってもいい布やティッシュを置き、今度はアイスコーヒーがコップから唇を伝わり口の中に入っていくのを感じながらおいしく飲んだ。液体が唇を通り口から入るルートが決まりかけた気がした。頭で考えるのではなく、恐らくトライアンドエラーで身体が熟知するのだろうという気もした。

唇には、何かつけても感覚は弱く、口の中では味・舌のしびれ・咀嚼などいろいろな感覚はわかっていた。今までは飲み物は口の中へ一気に流し込んでいたが、口の中に入る前の感覚を少しわかったみたいである。でも今日はまだ上を向いた状態で(きちんと口を閉じることができないため)、あまりこぼさずゴクゴクと飲めた程度であったが。訓練次第では全くこぼさず飲めそうだった。

吸い飲みでもこれまでおいしく感じていたはずだが、今日はいつもと違う種類の感覚でおいしく飲めた。いつもにはない感覚は、歯に氷がぶつかったりとか、飲み物が口の中に若干長くとどまっていたとか・・・いつも速く飲みすぎてよく味わっていなかった感覚だった。