今を生きる

私って、透析という医療があったから、12歳の頃から健康な人と似たような生活ができていたんだよね、と思った。

自分の人生は、こうなると思うと感じていた時期は20代頃まで確かにあった。
でも30代目前になって、自分の先行きがたっぱり見えなくなった。
これが、透析に通院することが当たり前だった私の気持ちに変化が起きた原因なのかとようやく気づいた。
透析に通うことをしょっちゅう遅刻して、夜間透析だっから、透析室が終了する時間まで透析を受ける。
でも遅刻しているから、受ける透析時間は2~3時間。
そんな生活を続いていたから、ある日透析不足で脳出血になった。

自分の将来を考えるようになった年齢のためか、その頃透析患者会の役員なったためか、自分の考え方に変化を起こした理由はわからない。
その時の自分を思い出しても、やっぱりわからない。
透析通院が面倒になった?
そのとき透析は20年くらい続いていてクセになっていたから、やめるほうがパワーは要ると思う。

現在の自分は両麻痺で、自分の蒔いた種で、多くの方に迷惑をかけて「生きている」。
脳出血前は、自分が生きていることをないがしろにしていたんじゃないか。

透析を受けると、実感はわきにくいが、見ず知らずの多くの方の働いた結果、生かされている。
有り難いことだが、自分がそういう状況にあると常に思う人は少ない気がする。
どうすれば感謝を示すことができるのだろう?
今を懸命に生きていることができたら、伝わるのかな。