放散反応について

今月でリハビリ開始後1年。リハビリに対して感じていること、特に放散反応について考えてみた。

なくしたい放散反応
私の場合、食事(咀嚼中)や歯磨き、料理などに足をばたばたと赤ちゃんのような動きで動かし続ける。無用な動きである。ただでさえ体力がないというのに。なんでだろう。なんて考えてもわからないのだが。たまたま食事中に放散反応が止まっていたときがあり、フットレストの上でたまたま足がぴったり置かれていたときだった。そのとき心がどうだったかおぼえてないが、リラックスして身体の動きが停止したときに放散反応は起きていなかった。マヒの身体は不安定状態で、落ち着いて停止することが難しい気がする。

放散反応は注意を向ける(見たり気にかける)ことで弱まるらしい
去年、中里先生からアドバイスを受けた「何かに夢中になって右手が持ちあがったら右手を見るように」。放散反応を止めるのに関係がありそうなリハビリだと思い、実行してみた。途中から右手を見ずに右手の存在を感じることで右手は持ち上げた手を下げることもみられた。
このことをやりはじめて、退院後に楽しみにしていた料理作りがやりたくなくなってしまった。料理の動作はけっこう力も必要で繰り返し動作も多い。現在の私がこれを行うと、放散反応増強訓練に思われた。私はこんなことまでして料理をしたいとは思えなかった。今はたまにやる程度にしている。やるときはいかに放散反応を鎮めるか試している。なぜこんなことをしているのかは、理想的な身体の状態(放散反応起こさず楽に)で料理をしたいからである。現在は調理ではなく、調理は親にお願いし、献立を考えることに関心を持っている。コレステロールが高い夫のメニューをかんがえている。趣味の変更。。。



放散反応は注意を向ければ弱めることが可能らしい。またしばらくよく放散反応を起こしている身体の部位を完全に無視すると、よく注意を向けていた期間に比べて、そこは遮蔽されたように自分の身体とは思いづらくなった。


よい身体の変化があっても一時だけだったりする
今年はじめ頃、いつも動けばぎゅっと曲がっていた右手はくたっと力が抜けてまっすぐになったときがあった。
右手の放散反応が止まったか?と喜んだが、右手への意識が向けられていないせいか、現在は右手は軽く力が入ってしまっている。右手の放散反応だけに注目した場合、がっくりくる。でもわずかな変化だが、最近曲がった右手が肘を伸ばす方向に動きが出てきて、ちょっとびっくりした。
身体の動きをそのものを治療しているという、今行なっているリハビリ。
はっきりしていることはトータルな目線で自分の身体をみたとき、じわりじわりと確実に「よくなっている」。「後退」「変わらず」ではないので、自分が変わるおもしろさがある。